社会不安障害は日常生活に大変大きな支障をきたすことを知ると、この適切な治療を受けがいかに重要であるか理解できると思います。できるだけ早期に治療をすることで、社会不安障害が引き起こす感情的ダメージを軽減し、有害な対処の仕方(アルコール乱用など)を防ぎ、社会不安障害に多くみられる症状(うつ病など)の発症を防ぐことができます。適切な治療は今まで遂行できなかった社会的活動を可能にし、人間関係や仕事が快適なものとなります。
幸いなことに、社会不安障害の著療法はすでに存在し、現在も多くの治療法が確立されつつあります。効果的な治療法には薬物療法、対話療法とその二つの混合療法が含まれます。
対話による治療法にはどのようなものがあるか
認知行動療法(CBT)は対話療法の一種で、社会不安障害の効果的な治療法です。不安症状の原因となる状況において従来とは異なる行動をとることを教えます。セラピストは、他人に批評されることの恐怖や社会的状況での否定的な感情に相対する助けをしてくれます。患者は社会不安障害の思考パターンがどのように症状を形成するかを学習し、それらの症状を改善するためにどのように思考回路を変えていくかを学びます。患者が社会不安と関係する行動を認識しそれを変化させることを学習できるように、不安を惹起する状況下へ徐々に暴露するという行動療法と組み合わせて治療します。
ソーシャルスキルトレーニングは対話による治療法の一つです。これは治療者が患者と問題となる社会的状況を列挙し話し合いその状況でのリハーサルを行うもので、礼儀正しい行動を教える“エチケット”と教えることは違います。患者はアイコンタクトのとり方、大きな声でゆっくり話す方法、人と会い別れる行動、物事を依頼すること、批評と要請への対処法などを学びます。彼らは日誌をつけ自己管理を行い、初めは治療者と一緒に行動し、次に実生活でそのように振舞います。公衆の面前で何をして何を言うべきか知ることは患者の不安を除くことが期待されます。
“医師が言っていた‘CBT’と薬物療法によって公衆の面前でも快適に過ごせるようになりました。”
薬物は?
社会不安障害に使用される薬物は数種類ありますが、モノアミン酸化酵素阻害剤、ベンゾジアゼピン系抗不安薬、遮断薬(血圧降下剤)、SSRIなどに代表されます。
これらの薬剤すべてが社会不安障害に有効ですが、患者さんによりけりです。 モノアミン酸化酵素阻害剤やベンゾジアゼピン系抗不安薬は他の薬物より注意が必要です。遮断薬(血圧降下剤)は動悸やパフォーマンス不安などの特定の不安症状に有効です。
医師はSSRIを頻繁に使用するようになりました。なぜなら、多くの患者にとってSSRIは他の薬剤に比べて副作用が少ないからです。SSRIの社会不安障害に対する効果はなお研究中ですが、期待できる治療法のようです。
医師との取り組み
医師の勧める計画にしたがい、医師とともに治療に取り組みましょう。医師を情報源として有効活用してください。医師の処方通り薬を正確に服用しましょう。もしその治療法に不満があったり、副作用が少しでもあったら医師に知らせてください。必要に応じて治療計画は変えることができます。このようにすることにより回復の為に重要な事柄を医師と連絡をとりあえるようになります。
“社会不安障害を治療するために相当の努力と忍耐が必要でした。無理だと何度も思いました。全く不安を感じなくなることはありませんでしたが、不安はどんどん小さくなっていきました。不安が起きた時それをどうやってコントロールするか、また、どうしたら自分のやりたいことの妨げとならないようにできるか、分かるようになりました。”